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映画「DISTANCE/ディスタンス」
18日に深夜に放送された映画「DISTANCE/ディスタンス」を昨夜見た。 2001年

「カルト教団「真理の箱舟」が、水道水に新種のウィルスを混入させるという無差別殺人事件を起こす。実行犯5人は教団に殺害される。3年後、実行犯の遺族、敦(ARATA)、勝(伊勢谷友介)、きよか(夏川結衣)、実(寺島進)が集まり湖畔で故人を想い手をあわせるが、思わぬアクシデントにみまわれる……。 カルト教団による殺人事件の加害者遺族たちの複雑な心理を、静かに残酷に描いた人間ドラマ。是枝裕和の3作品目だ。本作は全編に渡り手持ちカメラで撮影され、人工照明や音楽も全く使用されていない。加害者遺族という複雑な心の動きをARATA、伊勢谷友介、寺島 進、浅野忠信らがリアルに表現する。」(シネマトゥデイ)

あまり深く考えずにこの映画を見た。そして、3月20日の今日、フジテレビ系の「地下鉄サリン事件から15年」のドラマを見た。ドラマといっても、ドキュメンタリー半分ドラマ半分だった。映画を見たときは、いろいろ考えたけれど、今日このドラマを見て、“現実の加害者家族は映画みたいなことはない”と思った。事件から3年であんなふうになれるわけがないのでは。被害者も加害者家族も地獄なんだ。

今日の朝日新聞で、「地下鉄サリン事件15年」に関して、野中広務氏と高村薫氏にインタビューしてる。その中で高村氏は、1995年におきた阪神大震災のせいで長くオウムについて考えられなかったと言ってる。オウムは東京を中心とした事件なのに対して、震災は関西でおきた。そのことで温度差があるのは否めない。あの年は関西人にとっては「震災の年」だったから。

ネットでこの映画について調べて驚いたこと…ARATAが演じている青年は、教団の教祖の息子だという。映画の中で、姉(りょう)と言ってるのは、実は姉ではなくて「片思い」の彼女だという。だから、最後のほうで浅野忠信(元信者)が「弟は自殺したって聞いたけれど」というのが真実らしい。あの映画を見て、それを理解するのはむずかしい。でも、パンフには書いてあるというのだからそうなんだろう。

映画を見ても、今夜のドラマを見ても、どうしても“なぜ彼らはカルト教団を選択したのだろう?”という疑問が解決しない。きっと誰にも解決できない問題なんだろう。でも、そのことについて何らかの答えを出さないと、また同じような事件が起こる可能性が残るような気がして恐ろしい。
by miyamama4649 | 2010-03-21 01:48 | シネマ

読んだ本、見た映画、ミュージアムめぐりなどの感想をつれづれと。
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